interlude005
真っ白な空間に、一つの大きな石がある。
その肌がごつごつした石には、9つの色違いの鎖が絡まっている。
俺と同じ色をした鎖のもう一つ。
光の当たり方のせいなのか、俺の鎖が照らされてる時にはその鎖は陰になって、その鎖が照らされてる時には俺の鎖が影になる。
昼と夜のような存在。俺の色が朝焼けに似てるから、もう一方は夕焼けとでも言ったほうが正しいか。
でも、この鎖は見覚えがない。
それなのに、見てるだけで凄く懐かしい印象を受ける。
これは誰の鎖なんだろう?
じっと眺めていると、絡み合った鎖が、世界が生まれる時のような音を立てた。