interlude007
真っ白な空間に、一つの大きな石がある。
その肌がごつごつした石には、9つの色違いの鎖が絡まっている。
一つだけ、場違いな鎖があった。
その鎖はとてもカラフルな色彩をしてて、周りの鎖から浮いている。ただみんなの鎖の上にぐるぐる絡みついただけのように見えて、外そうと思えばすぐに外れそうだった。
でも、この鎖がないと、石が上手に転がらない。8つだけだとあまりにでこぼこすぎて、どこへ転がって行くかわからないから。
子供を見守る母親のようにも見えるし、物語を読んでいる赤の他人にも見える。
不思議な鎖。