interlude008
真っ白な空間に、一つの大きな石がある。
その肌がごつごつした石には、9つの色違いの鎖が絡まっている。
その中に、一際細い鎖があった。
今にも壊れそうなほど、弱々しい鎖。いろんな鎖に守られるように絡み付いていて、何とか石にしがみついてるように見える。
でも、その鎖はできるだけ他の鎖を抱きかかえるように巻きついている。守られてるのは自分のほうだとわかっていながら。
肩を震わせて、涙を流してる子供の姿が、その鎖を見てると脳裏に浮かぶ。
抱き締めたくなるほど、その姿が愛しかった。