→Rock'n Roll→  Aozora Tokunaga  top      第2巻

   interlude008

 一度ずれ始めると、骨盤のようにいびつな形に曲がって行く、それが人間関係。
 無理に直そうとすると盛大な音が鳴り、痛みが走る。
 だからって放っておく訳にもいかない。肩が凝るように、心にもわだかまりが残る。
 自分のも治せない癖に他人のこともかまうから、余計に治り難くなる。
 そもそも何がきっかけでおかしくなったのか、それすら解らない。
 目指す場所へ歩んでいる途中に、仲間がこの道から逸れて行く。
 ただ黙って見過ごすのか、手を取って引き戻すのか。
 行き道が同じだけで、目的地はきっと最初から別だったんだ。
 もしその通りでも、一緒にいた短い時間はかけがえの無いもの。
 本当はどんなことをしても、君と肩を並べて走っていたい。例え道に迷ってでも。
 でも叶えたい未来の為には、別れは必要なのかも知れない。
 君と同じ気持ちで同じ場所を目指す、簡単なようでどうして上手く行かないのかな?
 ――それが人間だからってあっさり返されると、とても悲しいな。


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