interlude014
「昨日より今日、今日より明日。
秒針は絶え間無く時を刻み、僕達は少しずつ大人になっていきます。いつの日か風に吹かれ土に帰るその時まで、自分と言う名の旅路は続きます。
今はもう、否定し続けて来たその旅も認められるようになれました。
たくさんのものを拾い、集め、新しい人達と出会い、お互いにかけがえの無い人になる。淡々と続く、でも起伏のある日常を積み重ね、心の中に糧を増やす。
その集大成が今、ここにいる僕。
勿論その中には捨てて来たもの、落として来たものがたくさんあって、空いた心の隙間には絶え間無く風が吹きつけ、今も僕に痛みを与え続けます。
後味の悪い感情を胸のどこかに隠し続け、笑ってみせる。
どこかすっきりいかない心に蓋を被せ、誤魔化してみせる。
笑顔の裏には悲しみが張りついているようで、振り撒く度にほんの少し胸を締めつける。
でもその痛みが、僕を強くしているのだと、思います。
逃げ出したくなる時はあるけれど、戦いの疲れを癒してくれる仲間がいるから、耐えていける。でも守ってばかりでいるとにっちもさっちも行かないので、自分の力で目の前の壁を切り裂き、一つ一つ乗り越えて生きます。
けれど、不安はどこまでも押し寄せて来る。
想像もつかない痛みがいつどこで、襲いかかってくるか分からない。
夢を諦めなければならない時や、他人に裏切られた時。そして大切な人がそばからいなくなってしまった時。
考えるだけでも身震いしてしまう。だから。
神様を信じる強さを僕に。
生きることを諦めてしまわないように、遠く風に乗って届くメロディに僕はずっと、耳を傾けている。
素晴らしい明日と出会えることをいつまでも、いつまでも祈りながら。」