interlude025
他人との関係は常に一定ではなくて、時間や事件や意志によって容易く移り変わる。
時間は友情を育んだり、疎遠な関係を築く。
何かがきっかけで、好きになったり嫌いになったり。信頼関係なんてものは積み木のようなもので、長い時間をかけて積み上げて来たものも一瞬にして崩れ去る時もある。
好きで好きで堪らなくて、相手との関係を深めようと、個人的な部分に足を踏み入れたり、それで逃げられたり。
より深く知ってしまったおかげで、見たくもないものまで見えてしまったり。その時に今以上に相手に尽くしてあげようと思ったり、嫌悪感で合間を開けようと思ったり。
人間関係なんてまるで流氷のように不安定で、流され易い。
しかしそんな中でも、永遠に続いて欲しいと願う相手との関係もある。
そうした相手には、いつまでも一定の距離でいられるように、立ち位置を変えない事が大切。こちらに気遣い、適切で良好な間隔を取っておいてくれる人もいる。
しかし、その距離を時折飛び越えて距離を詰めたいと思う時もある。相手が望んでいる以上に。それを受け入れてくれると更に関係が深まって、良い事ずくめなのだけど嫌な顔をされるとこれまでの関係がこじれてギクシャクしてくる。
だからその前に、態度で示す。相手にこちらが好いている事を。
いつでも自分の好きな人間が、同じだけ自分を好きでいてくれたならこんなに楽な話は無いのに、なかなか世の中とは小憎らしくできている。