→Rock'n Roll→  Aozora Tokunaga  top      第4巻

   interlude026

 一体何をもって、他人と繋がり合っているなんて言えるんだろう。
 確信を持って形の無いものを信じられる、それはとても勇気のいる事だと思う。
 いつ、何がきっかけでその形の無いものが揺らいでしまうか分からないのだから。
 しかし、信じない事には心を通い合わせるなんて、とても無理な話。
 周囲に誰もいないと、孤独を感じてしまうから人は集まり合うのだろうか?
 自分には無いものを求める、不完全な存在だから人は誰かを求めるのだろうか?
 いつだって、人は強くなりたいと心のどこかで願っている。現実に負けない為に。
 一人では補えない弱さを、隣に誰かがいる事で埋められる。絆を力に変える事ができる。
 ずっとそばにいてほしいと言う事は、ずっとそばに居続けてあげると言う事。
 だからいつまでも信じ続けていたい。君が僕の瞳を見続けてくれる事を。
 例えそれが、叶わぬ夢であっても。


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