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   interlude012

 きみはきみで、ぼくはぼく。
 ぼくはきみのつらさをしらないし、きみはぼくのよろこびをしらない。
 ふれあうてとて、はだとはだ。そしてこころとこころ。
 ほんとうにつながってるかなんて、わからない。かみさまだってわからないはずさ。
 それでもいっしょだっておもいたい。
 おなじきもちをわかちあってるってしんじたい。
 ぼくはきみのすべてをしらないし、きみはぼくのすべてをしらない。
 どうしてきみはないてるの?
 わからないから、なぐさめてやれない。
 ぼくがぼくであることはこんなにすばらしいことなのに。
 うらめしくなる。
 ――かみさまはどうして、よのなかをひとつにつくってくれなかったのかなあ?


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