interlude019
いつも一人ぼっちだった。
だって、他人はいつも私を傷つけてくる。
家族、友人、赤の他人、女、そして――男。
信じるだけ無駄だ。その分だけ裏切られた時の想いが膨れ上がる。
誰にも頼らずにたった一人で生きたいと願った。
なのに知らず知らずのうちに、心のどこかで他人を求めている。
誰も見てくれない孤独を痛い程知っているから。誰もいない世界にいると、自分の存在がなくなる。
だから私は周りとどこか違った態度や見た目で相手の気を引く。こうすれば少しでも気が落ちつくから。
他人を寄せつけない雰囲気を出して、高慢で、強がってみせて。そうやって自分自身をずっと演じ続けている。
私が本当の姿を見せられるのは、楽器を奏でている時だけ。
だから鳴らした心の叫び、誰かの胸に届いて。
助けてよ。もう、一人ぼっちは嫌なの。
――こんなに人を憎んでいるのに。