→Rock'n Roll→  Tasogare Akane  top      第3巻

   interlude022

 人は自らの過ちを認めたくない生き物で、また自らの過ちを認めることのできる生き物でもある。
 歩むことを止めてしまったとしても、他人の何倍も濃い人生を送ってみても、心臓が動き続けている限り誰しも同じに日々は流れる。
 夢と現実を繰り返す日常でお互いの境界が曖昧になる中、どちらかをリアルと判断できるのは、積み重なってきたもの。
 それに価値を与えられるかどうかで、生きてきた道を肯定できるか決まる。
 誰かに批評されてしまうような安っぽい人生はいらない。
 何回連続でジョーカーを引いたところで、舞台から降りなければ未来はある。
 かっこ悪くしがみつく、そんな自分を演じてみたい。
 つまらないと否定する事は簡単で、投げ出してしまいたくなる自分を慰めてくれるのは、これまで出会ってきたものしかいない。
 みんなのおかげで、まだ踏み進めることができる。


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