→Rock'n Roll→  Tasogare Akane  top      第3巻

「今、俺が過ごしているこの濃密な季節は、時が経ち遠い昔になった時、振り返ってみて一体どういうふうに感じるんだろう。
 若気の至りと苦笑してみるのか、もう戻らない宝石の日々に寂しさを覚えるのか。
 俺が灰になって魂のみの存在になったとしても、過ごした時間は消え去る事はないだろう。たとえ幻のような瞬間でも、確かにそこにあった。
 何も他人に好かれようと思って始めた事じゃない。誰かの記憶に残る事なんて全くないのかもしれない。それでも俺たちが生きた証として、残しておきたいものがある。
 周りが振り向いてくれなくても、酷い扱いを受けても、やってきた事は正しいと思いたい。自分自身を信じているからこそ、これまでの道を歩んできて、そしてこれからの道も歩けるんだから。
 そんな同じ思いを持っている奴らと、一緒に進んでいきたい。
 多分俺一人じゃ、迷って立ち止まってしまった時に適切な判断ができなくなると思うから。その分、困った時には手を差し伸べてやりたい。保証はできないけどさ。
 俺の中にある夢は、他人にとってみればとてもおかしい、笑えるものなのかもしれないけど、いつまでもそこへ向かう想いを捨てたくはない。きっと死ぬまで持ち続けてる夢、そんなものがきっと誰の胸の中にも存在してる。
 だからこそ怖がらずに明日を迎えたい。どれだけ歩いてきても、いつもその場所がスタート地点なんだ。途中で傷つき倒れても、何度でも立ち上がってやるさ。
 
 そして俺は全身で奏で続ける。このどこまでも続くRock`n Rollを!」


トップページへ  前のページへ  次のページへ  第3巻